ダーツ、葉巻、スケボーに、スノーボード、それからカクテル、古着、音楽、DJ、だいたい趣味はやり尽くしたからなあって俺は思ってる。そう言ったらさ、Iは鋭いんだ、「新しいものを見つける気力がもうなくなっちゃったんじゃないの?」。
確かにそうだと思う。
もうやり尽くしたからさあとは言うけれど、俺が知らない世界はまだまだあることは事実でその新しいものの中から見つけようとしないってこうとは、見つける気力を失ってしまったってことになる。
困った、俺、若年寄りみたいじゃん。これ、じいちゃんがよく使ってた言葉で、若いのに年寄りみたいな人のことをそう言うらしい。若いくせに達観している人のこともそういう言い方をするらしいけれど、俺の場合は挑戦する情熱を無くした老耄って意味での若年寄りかなって思う。
じいちゃんはけっこうあの時代にしては多趣味な人だった。麻雀、相撲、ギター、洋画、お酒、スキー、海外旅行。地元ではけっこう有名人だったらしい。
俺はじいちゃんにいろんなことを教えてもらった。特に麻雀はじいちゃんに勝てたことがなかったなあ。メンツは俺とじいちゃんと弟と親父。
俺の家系はどうも女に逃げられる家系らしくて、じいちゃんも親父もばあちゃんや母さんに逃げられている。でも男でひとつで育てるところはじいちゃんも親父も偉いなあって今の俺なら思える。
家族でいつもいろんなことした。相撲の枡席って四人ひとつで組になっているから相撲も四人で見にいったし、四人でバンドの真似事もしたし、ホームビデオで映画ごっこもよくしたし、じいちゃんと親父はスキー、俺と弟はスノーボードをしに北海道にもよく行った。
じいちゃんが亡くなる数年前からは毎年じいちゃんの思い出の地を旅行するようになった。
あれは楽しかった、じいちゃんの思い出話はいつ聞いても痺れる。かっこいいんだよ。
俺の家族はいつも同じ趣味をいっしょに楽しんでいた。
あれ?俺の趣味の話は、、、まあいいか笑
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